一般社団法人王寺まちづくり

オープンカフェ参加企業インタビュー 株式会社けいはんなヘルパーステーション様


株式会社けいはんなヘルパーステーション 営業企画室 営業企画 木田様

高齢者も障がい者も安心して暮らせる未来って?今私たちが出来ることとは?

全国の介護関係者と手をつなぎ日本の未来を支えたい

株式会社けいはんなヘルパーステーションは、平成11年に訪問介護から始まりました。家から出かけるのに不自由な人のための介護タクシー、デイサービス、有料老人ホーム、訪問看護と介護を必要とする人のニーズに応えながら事業が広がり、現在では、スタッフの確保を希望する介護事業所のための紹介サービス、スタッフ養成研修なども行っています。これからは、お年を召されて不自由があっても家で過ごしたいという要望にも応えられる24時間定期巡回随時対応型訪問介護看護にも対応していきます。これは国の方針として打ち出されていることでもあります。全国で年をとっても、障がいがあっても安心して暮らせるためのサポートをしていきたい。そのために今年、センコー株式会社のグループ会社となってライフサポート事業を全国展開していきます。

充実したサポートするためには、人の確保が大事になってきます。ところが、介護保険が施設側にとっては、あまりよい制度ではないんです。介護保険制度の中で賄おうとするとギリギリの人数のスタッフしか雇えない。スタッフが柔軟な働き方ができるようにと考えると、いろいろな事業を拡大していかないといけなくなります。

また、働きたいけど働けないという環境の人も多い。仕事をするスタッフが減っています。働けない理由の一つとしては、子どもが小さいからという預け先の問題もあります。この10月1日にオープンしたテゥインクル中山町は、保育所が併設されています。保育所は地域の企業や病院にも開放しています。日本全国で介護スタッフが32万人足りていないという現状があります。女性がメインの職場なので、女性に優しい環境を整えていきたいと考えています。

お仕事紹介業もあるので弊社の介護員養成研修を受けたら他の事業所さんとコネクションをとって、ご自分にあった形で介護の仕事についていただけるようにサポートもしています。介護事業者は敵ではなく、仲間なんです。日本のどこかで仕事をしていただきたいと考えています。

家庭環境に左右される女性の働き方に寄り添ったキャリアアップの仕組み

介護の仕事は「キツイ」「汚い」「給料安い」の3Kのイメージが強いですが、最近は処遇改善加算が国からもらえるようになり、よくなっています。働いているスタッフに聞いても悪いと答える人はいないんじゃないかな。見学にきてもらったら悪いイメージは払拭できるんですけど。子どもが小さいうちは、週2回とか。大きくなったら3回、4回と増やしたり、パートから、正職員になる人もいます。ライフプランを描きながら、ステップアップをしていただけます。

キャリアアップの一例として、まずは資格がなくても入っていただきます。現場に慣れたころに初任者研修を受けていただく。その後3年頑張ると実務者研修というステップアップするための研修を受けられます。その研修を受講すると国家資格の介護福祉士の資格がもらえます。国家資格なので、看護師と一緒の扱いです。仕事の幅がぐっと広がってきて、責任も重くなります。そこから5年頑張るとケアマネージャーの資格が取れるようになります。ケアマネージャーは、高齢者がよりよい生活ができる計画を立てることがお仕事です。立案がメインの仕事なので、実際に75歳になっても現役でケアマネージャーをされている方もいます。年配になってもずっと続けられる仕事で、他の仕事よりも長いこと続けられます。

介護事業も訪問介護、デイサービス、施設で暮らす仕事もあります。家から病院にいけない一人暮らしの高齢者の足となる介護タクシーの運転手も女性が5人もいますが、年中楽しそうですよ。介護と一言で言っても職種は様々です。長く続けられる仕事なので、どんな風に仕事をしているのか、どこの事業所でもいいので、気軽に見学や体験に来てほしいですね。スーパーなどのパートに行って、40年続けられるかというと無理ではないでしょうか?いい刺激が多いのでやりがいを感じていただけると思いますよ。

1番は家庭の充実、仕事は2番で!

当社はグループ全体で約200人の方が働いています。そのうち180人ほどは女性です。そんなに多いと女性特有のいざこざがおきないか?とよく聞かれますが、意外と少ないのは、リーダー達の裁量によるものが大きいですね。ギスギスしたり、イガミあいはほぼ聞かないですよ。理由の一つとして、職種の多さがあると思います。その人にあった仕事や組織形態を見つけてもらえます。あと、イメージされているほど、嫌な仕事でも大変な仕事ではないのではないかな。

働く人のほとんどが主婦の方なので、家庭の充実はさせて欲しいですね。人様の生活に密着する仕事なので、自分の家庭が充実しないと人の手伝いは笑顔でできないんです。資格は後からとってもらえばいいし、介護技術はあとから覚えてもらえます。研修は常時やっていますし、スキルアップもしています。興味があるけど踏み出せない、現場はどうなんだろうと思う方は、見学や体験をしてもらったら実感をしてもらえると思います。まず、家庭大事にしていただき、自分のライフプランを大事にしていただいて、それからお仕事と考えていただければと思っています。人と人とのおつきあいを大事にしている方にはぜひ、介護の世界に入ってほしいと考えています。

日本の未来に必要な介護の仕事。福祉のイメージを変えたい

介護の仕事はチームプレー。少々のことは、たいがいなんとかなります。ただ、ちょっとしたことにこだわってうつむかれてしまうとなんともなりません。仲間がいるので、サポートしてくれますよ。だから自分を信じて細かいことにこだわらずに笑顔でいてほしいと思っています。人間関係が不安でも、1週間仕事をしたら馴染んできます。人間、1年1回しか合わない人はともかく、1週間2、3回合えば慣れて馴染んでくるものです。

福祉に対する社会のイメージが悪すぎると感じています。例えば、障がい者のイメージも怖いという人がいます。でも、障がいのある人と日々接していったらお互いに慣れていきます。障がいも老齢の方も一緒です。認知症や徘徊する高齢者の一部の大変なところだけがメディアでは、取り上げられがちです。実際にデイサービスで出会う利用者さんはとても優しいです。ヘルパー講座の受講生が実習で入ると、「いつもと違う子が来たな。」「気をつけや。」「大丈夫?」と気にして声をかけてくれます。これは、普段接しているスタッフが、利用者さんとの間で相互のコミュニケーションをとっているからというのが大きいと思いますが、一般の方にはそんな温かい情景は想像ができないのではないでしょうか。例えば、イオンモールはどんなところかは、お店に買い物にいけばわかります。でも、介護施設ってなかなかオープンにできないですよね?何かアクションを考えなければいけないと感じています。

介護職員処遇改善加算という国の制度もあり、介護スタッフに加算金が入ってきています。お給料も上がっています。パートさんの時給は900円代のところが増えています。奈良の他の仕事に比べると決して悪くない時給といえます。あとは、知らない、わからないということをなくしていく必要があると思っています。紹介所で紹介を受けて、面接、すぐに就職ではなく、まずは、見学し、興味の持てる所をじっくり探してもらって、半日の体験などをしてみる。実際に行ってみて、よかったらそこで、面接を受けるというじっくりと見ていただく形をつくらないといけないと感じています。オープンカフェでは、女性が抱く介護や福祉のイメージ、お仕事する時の選択肢が入るのか?など福祉の未来について語り合えることを期待しています。

会社情報

株式会社 けいはんなヘルパーステーション
代表理事:久保 吉伸
所在地:〒631-0072 奈良市二名3丁目952-1
事業内容:ライフサポートスタッフ (介護スタッフ)
従業員数:200名
設立日:1999年4月15日
担当者名:木田 英志
HP: http://khs91918.com/
FB: https://www.facebook.com/khs834358/

※2017年「女性と企業をマッチングするOpen Cafe事業」に参加いただいた企業様の情報を掲載しております。

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